
よく耳にするバイクの大きさを示す〇〇ccという表現があります。
これは排気量のことで、エンジンが一度に吸い込める混合気の体積を指します。
単位として用いられる「cc」とは「Cubic Centimeter」(キュービックセンチメートル)の略で、立方センチメートルのことです。
この量が多いほど、つまり気化した燃料が多くなるわけですから爆発は大きくなり、放たれる力も大きくなるのです。
レシプロエンジン(ピストン機関)の排気量とは、ピストンが上から下まで動いたときの内部容積です。
シリンダー内でピストンが上下の往復運動をする部分の体積をいい、その内径(=ボア)と上下の長さ(=ストローク)から算出することができます。
注意点は、単気筒か多気筒かという点。
単気筒の場合、出力は大きいが部品が大きく重くなるため各部への負荷も大きくなります。
一方、同じ排気量でも多気筒の場合、1気筒あたりの出力は小さいものの、各部品への負荷は小さく壊れにくいという利点があります。
そうしたことから、単気筒エンジンでは最大で800cc程に抑えられています。
2気筒エンジンの場合は、すべてのシリンダー2本分の内部容積が総排気量となります。
排気量は計算で求められます。バイクのカタログをみると、エンジンの項目に、「ボア(内径)×ストローク(行程)」という項目があるはずです。
ボアを半分にして2乗、それに円周率をかけたものがボアの面積、それにストロークをかければ1気筒あたりの排気量が出ます。あとはそれを気筒分かければ総排気量が計算できます。